パタハラとは?被害を上手に回避してイクメンパパになる5つの方法

テレビ東京 ハラスメントゲームより
ライフスタイル

 

10月15日からテレビ東京で放送されている連続ドラマ『ハラスメントゲーム』の第3話でパタハラ(パタニティハラスメント)が題材になることがわかりました。

育児のために労働時間を短縮できる「イクメン時短」を利用している徳永を演じるのは斎藤工さん。

「イクメン時短」の取得でパタニティーハラスメントを受けていると訴えるという役どころだそうです。

 

 

そもそもパタハラとはどんなものなのか。その事例とハラスメントを回避する5つの方法について。まとめました。

 

 

パタハラ(パタニティハラスメント)とは

 

パタハラ(パタニティ・ハラスメント)のパタニティー(Paternity)は英語で“父性”の意味です。

 

男性が育児参加を通じて自らの父性を発揮する権利や機会を、職場の上司や同僚などが侵害することがパタニティー・ハラスメントです。侵害とは嫌がらせなどを含み、言葉であったり、行動で妨げることです。

 

女性社員の妊娠・出産が業務に支障をきたすとして退職を促すなどの嫌がらせをすることを指すマタハラ(マタニティー・ハラスメント)であることは知られています。

 

パタハラは男性社員が育児休業を取得したり、育児支援のために時短勤務やフレックス勤務を行うことを妨害するハラスメント行為を指します。

 

厚生労働省法規定

改定育児・介護休業法

平成29年3月に改正育児・介護休業法が公布、同年10月1日施行されました。

概要については長くなるため記載しませんが、厚生労働省のホームページで確認することが出来ます。

 

厚生労働省ホームページはコチラ

厚生労働省「育MEN イクメンプロジェクト」ホームページはコチラ

 

育児・介護休業法によって、女性だけでなく男性の育児休業の取得も認められています。

勤め先に育児休業に関する規定がない場合でも、申し出ることにより育休を取得することが可能。

一部対象外規定もありますが、契約社員や妻が専業主婦の場合でも取得できます。

育休の期間

 

男性のみが育休を取得する場合、期間は子どもが1歳になる誕生日の前日まで。

 

両親とも育休を取得する場合、期間は子どもが1歳2カ月になるまで。

 

育休後、子どもを保育園に入れたくても入れなかった場合は、1歳6カ月まで期間を延長することが可能。
※休業期間は最長で1年間

 

男性の育休取得率

厚生労働省は、2017年度の男性の育休取得率は5.14%だと発表しています。(2018/5/30)

同省が男性の育休取得率の調査を始めた1996年以降一番高い取得率ですが「2020年までに男性の育休取得率を13%にする。」という政府の目標とは差が大きいです。

ちなみに女性の育休取得率83.2%。
男性の取得率の低さは明らかです。



<男性の育休取得率の推移>

1996年度:0.12%
1999年度:0.42%
2002年度:0.33%
2004年度:0.56%
2005年度:0.50%
2007年度:1.56%
2008年度:1.23%
2009年度:1.72%
2010年度:1.38%
2011年度:2.63%
2012年度:1.89%
2013年度:2.03%
2014年度:2.30%
2015年度:2.65%
2016年度:3.16%
2017年度:5.14

2020年目標:13.0%??

 

パタハラ被害裁判事例「三菱UFJモルガン証券・パタハラ事件」

 

最近の事例では「三菱UFJモルガン証券・パタハラ事件」があります。

 

概要は以下のとおりです。

日本の三菱UFJモルガン・スタンレー証券、機関投資家営業部のグレン・ウッド特命部長は、2015年に育休の取得申請をした。それをきっかけにパタハラを受けてうつ病になったと主張。

病気休暇をとって復職可能と診断されたにもかかわらず、不当に「無給の休職」を命じられたと話す。

 

グレン・ウッド氏は2018年3月9日、パタニティ・ハラスメントを受けたとして会社を相手に損害賠償等を請求する訴訟おこす。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2018年4月8日付で解雇する旨予告しました。

 

事例内容も記載すると長くなるため詳細記事はコチラ↓を見てください。
※別ウィンドウで開くので読んだら戻って下さいね。

「わたしはパタハラを受けた」男性社員が、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を訴えた理由

三菱モルガン、ハラスメントを訴えていた幹部に解雇予告通知

 

今の世の中の流れから言って、解雇までこじれるケースは多くないかもしれません。

しかし、現実には男性は職場に波風を立てるより、育児休暇取得をあきらめる選択をすることが多いようです。

そのあたりが取得率が伸びない原因でもあるでしょう。

事例から考えるパタハラ回避方法

 

「三菱UFJモルガン証券・パタハラ事件」の事例をみてみると当然の権利が通らないことが信じられないというスタンスで臨むと職場との考え方が違うと最終的に解雇まで進んでしまいます。
※訴訟結果では解雇取消しもあり得ますが、時間・労力・費用などもかかってしまいます。

 

そこで、男性が育休取得にあたり、「パタハラ」を回避する方法です。

 

1.普段から情報収集しておく

育児休業は法律でも認められた権利ですが、権利をあまり主張しすぎても通りません。
※通らないから「パタハラ」はおきているのです。

一般的な育休制度と自分の会社のスタンスを比較して、日頃から情報収集しておくと良いでしょう。

できれば、経験のある先輩社員・同世代社員の話をきいてみましょう。

 

2.社内でのコミュニケーション

勤め先の上司や同僚と良好なコミュニケーションをとりましょう。

上司は過去に子育て経験があっても、関わりかたは今の世代とは違っていたかもしれません。

また、同僚も子育てに実際に直面していなければ、育休の必要性を理解することは出来ません。

普段から良好なコミュニケーションをとることで、育休取得時の説明もスムーズになります。

 

3.計画と引継ぎを早めに行う

計画を早めにたてて社内へ申し出ましょう。

いつもの仕事をしていると育休開始までは意外と時間がありません。

安定期に入ってから公表することになると半年くらいの間に引継ぎも行う必要があります。

早めに計画をたてて、事前にすりあわせをするとよいでしょう。


4.育児休業中の連絡

権利として育児休業をとると言っても、不在時の緊急連絡には対応する旨をつたえましょう。

「緊急の場合には連絡下さい」と申し出ておけば、印象も良く円滑です。

実際に休業に入れば同僚も遠慮して連絡はしないケースがほとんどでしょう。

職場への気配りがパタハラ回避につながります。

 

5.最終手段

円滑に育児休業を取得することが望ましいですが、そもそも会社にそのスタンスがなく、
上司・同僚からパタハラに該当する行為を受けたときには、内容をしっかり控えておきましょう。

そして、法律で定められた権利を守るために社内の担当窓口や公的な機関などへ相談しましょう。

 

まとめ

パタハラとはどんなものなのか。その事例とハラスメントを回避する5つの方法について。まとめてみました。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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